自分で楽譜の細かいところまで読み取って弾くことに成功したSちゃん。
音楽レッスンには「譜読みが一番大切」
というお話をさせていただきましたが、
カンタンなものからの
日々の積み重ねなんですよ。
ステップ3に入るころには、
まず曲を弾いてあげて、というよりも
まずは、自分で全体の譜読みをして
片手ずつ音を出してみる、ということを
行なっています。
指を広げたり、よせたり
スラーやスタッカートなどの弾き方を
少し注意深く意識して弾くことも
考えて音を出していきます。
そして全体像が何となく見えてきたら
曲の全体を私が弾いてあげるのです。
こうすることによって
初級レベルが終わっているのに
「先生が弾いてくれなきゃわからない」
とか
「家でお母さんが弾いてくれたから弾ける」
ということが無くなります。
そうです。
こうやって少しずつ「音楽的自立」を目指していきます。
このことに成功したひとりの
Sちゃん。
「エリーゼのために」って
誰にでもすぐ簡単に弾けると思っていませんか?
この曲を仕上げる早道は
①曲の全体構成にリハーサル番号を付ける
②Aテーマのところが何か所か出てきます。
まずは、Aテーマの左手と右のペダル(ダンパーペダル)を
優しく弾きます
(ここをつい頑張って力をいれて弾いてしまうと
とても怖い演奏=エリーゼの怒り になってしまうので
気を付けましょう)
自分が出している音をシッカリ聞くということが大切ですね。
ペダルを踏むタイミングも大切ですが、
ペダルを離すタイミングはもっと大切。
これを何度も何度も繰り返して練習していきます。
③次に右手とペダルを同じように
何度も練習します。
④左右ともスラスラできたら
Aテーマの部分を今度は両手で練習します。
⑤次に中間部分のBの部分を練習します。
この部分はとても細かい音符が出てきますので
弾きにくいのですが、右手から練習していき
ある程度弾けるようになったら
左手を練習します。
すぐに両手で合わせずに
片手ずつを1回の練習で10回くらい弾いてみます。
両手で合わせる時も結構時間をかけて
何度も弾くことが大切ですね。
⑥次に最終のCの部分。
ここは左手とペダルを何度も練習します。
右手の部分もペダルを付けながら練習します。
この部分も1回の練習に付き
10回ほど弾くと良いでしょう。
このようにリハーサル番号順でくぎって
たくさん練習します。
ここまで来るのにも結構な時間を要しますね。
指の使い方、音の出し方、心からわきでる演奏になるまで
そしてはじめて全体を通して練習すると良いでしょう。
Sちゃんは、コツコツとがんばって
自分で譜読みをしてエリーゼのためにを仕上げました。
ピアノである程度の長さの曲を弾くには
このように根気が必要になります。
これを乗り越える力が勉強にも何事にも
コツコツと継続する力を養うことができるようになるわけですね。
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