エレクトーン (電子オルガン全般)について思うこと
今日はエレクトーンと各メーカーの電子オルガン全般について思うことを書かせていただこうと思います。
エレクトーンの歴史は50年なのですが、この楽器をどういうものか知らない人の多さに驚くことが多々ありますね。
1970年代の日本が高度成長期の真っただ中にあったころ、それはそれはピアノを習う子どもと同じくらい?習っている子どもが多かったように思います。
私が子どもの頃に習っていた先生も今の私と同じようにピアノとエレクトーンを両方教えている方でしたから、レッスンに通っていて子どもながらに前後の生徒のレッスンのようすを目の当たりにしていましたね。
当時は学校の音楽室にエレクトーンもありました。
だから習っていない児童でもこの「2段鍵盤に足鍵盤がついた楽器」を日々学校で目にすることがあったわけです。
エレクトーン(または電子オルガン全般)を知らない人や子どもが多い最大の原因は、
「昨今の幼稚園・保育園そして小学校にこの2段鍵盤+足鍵盤の電子オルガンが存在しているところが少ないので、子どもたちは見ることがないから」
ということに気がつきました。
ピアノでしたら幼稚園・保育園~小学校、中学校、高校には必ずあるでしょう。
ところが昨今は音楽室に電子オルガンの類が置いてある学校がほとんどない、ということ。
電子オルガンは各楽器メーカーによって名称が異なるので、ここにちょっと記載しておきますね。(清涼飲料水で言えば「コカ・コーラ」と「ペプシ・コーラ」のちがいみたいなものでしょうか)
エレクトーン・・・ ヤマハ(いつの時代もトップシェア だったような?)
ドリマトーン・・・ カワイ
アトリエ・・・ローランド
ハモンドオルガン・・・スズキ
昔はビクターのビクロトン というのもありました。
幼稚園・保育園や小学校に現在あまり存在していないので、子どもたちが目にすることがないということが普及していかなくなった最大の原因ではないかと思うのですね。
そのために、ヤマハ・カワイ・ローランドなどの楽器店で習っているお子さんしかこれらの楽器を目にすることがないのです。
いつまでたっても楽器メーカーの中での井の中の蛙なんですね。
もっとイベントなどで頻繁に演奏している姿を子どもたちや人々の目に触れるようにしなければいつまでたっても井の中の蛙。
そのイベントでさえ楽器店内でしかほとんど告知されることがないので当然それらのイベントに参加する子どもたちやイベントのお客さんも楽器店内の生徒や講師ばかり。
これっておかしいと思いませんか?
見たことも聞いたこともない、ましてやそれを演奏する姿を見ることがなくては子どもたちがあこがれることもないし、やりたいと思うことは殆どないでしょう。
楽器店の生徒さん達にエレクトーンを売ることばかりを考えるよりも、各小学校に1台、というように学校販売に力を入れた方が裾野は広がっていくと思うのですがね・・・。
そうすれば楽器店で習っている子どもたちが学校で輝き、活躍する場も増えて、それを目にした他の子供たちもこぞってやりたくなること間違いないと思うのですが・・・・。
おそらくこの記事をヤマハ関係者の方々も目にすることでしょう。
だから私は力を入れて、この事実をここであえて申し上げたいと思いました。
でも実はエレクトーン出身といいますか、子どもの頃エレクトーンをやっていて後に別の楽器に転向したプロミュージシャンや作曲家って結構多いのですよ。
プロフィールにそれを公表していないことが多いのですが・・・・。
私は指導していてエレクトーンの世界だけで終わって欲しくないのですね。
ピアノだけでは経験のできない多彩な音楽やリズムに小さいころから触れてほしいと思っていますしね。