大人になってからもピアノで好きな曲が弾けるようになるには・・・
●ピアノを習い続けてどれくらいで弾けるようになるのですか?
●大人になっても自分で好きな曲を思う存分弾けるようになるには
どれくらいの年月が必要ですか?
子供の頃ピアノを習った経験のある方でしたら大よそお解かりかと思いますが
ピアノを習ったことがない方ですとこの辺りがお判りにならないか、
誤解をなさっている方が多いですね。
他の楽器にも共通している部分があるかと思いますが、
今回はピアノという楽器に特化してお話させていただきたいと思います。
結論から申し上げますと
早くに始めても早くに辞めてしまう人はほぼ習った意味がないに等しいと言っても過言ではないでしょう。
適期教育というのがありまして、
何歳ならこういうことをこれくらいできるとか理解できるという大まかな目安というものがあります(ある程度の個人差はありますが)
早くに初めてもピアノ初級の終わりレベルか中級の入口レベルで辞めてしまうと
その後はほぼ弾ける状態にはなれないわけです。
それは習ったというより「子供の頃ちょっとピアノをかじった」というだけなんです。
それほどピアノとか音楽が好きではない人はそれでいいでしょう。
音楽が人生のすべてではないですから。
ではどれくらいのレベルまで行かないと大人になって好きな曲を自由に弾くことができるようにならないのですか?
せめて上級レベルの入口でしょう。
ピアノで言うと「ソナチネレベル」ですね。
そのレベルまで続かないと大人になってポップスやジャズなど弾くことはできません。
近年はすごく優しくアレンジされた楽譜も多く出回っていますが、
音を出して弾いてみるとわかるかと思いますがものすごくチープでダサいです。
「大した努力しなくても弾けるんだよ」と言わんばかりですが、ピアノを弾けない人でも
その音の並びのチープさは聞くとわかると思います。
全くのピアノ初心者(子供でも大人でも)が習って2年や3年でようやく形になったかな?
という程度で
それなりにカッコいいアレンジのものが弾けるようになるにはまだまだ遠い道のりなのです。
クラシックはもっとでしょう。
●●という曲を弾きたいという目標をもって習い始めることは大切かと思いますが
基礎が全くないままでは無理なのです。
子供の頃からコツコツ基礎を積み上げて受験期や忙しい時にはペースダウンしたとしても
やはり継続した人には絶対にかないません。
習いはじめからズバ抜けなくても結局は続けた人が最後には一番勝つことがます。
キチンと形に残せるということです。
幼少期からよくできて進みがまわりの人より早くても
小学校で辞めてしまう人がいますが、2年以上経過すると
譜読みの力がかなりのレベルで落ちています。
再開したとしても譜読みのレベル自体がかなり下がっていて
1から戻さなければいけなかったりする場合もあります。
その時点でモチベーションが下がってやる気をなくす人がいますが、
ブランクが長ければ長いほど弾けなくなるのは当たり前です。
頭と体が音楽脳・ピアノ脳になっていないためです。
ようやく形になってきたかな?というのがピアノを習い始めてから2,3年はかかります。
人前でも弾けるレベルになるには10年はかかるのは当たり前なピアノという習い事です。
ピアノを習った経験のない人はこのあたりを全くご存知なく
半年1年で形になり数年で憧れの曲が弾けると勘違いされていらっしゃる方が多いですね。
今、ストリートピアノ ストリートエレクトーンが大流行していますが
一時の流行りではなくこれを永遠に当たり前のように各地で続いてほしいのですよ。
あのような不特定多数の大勢の前で弾けるようになるには
最低10年は習い続けることが必要なんです。
ラウンジピアニストも同様ですが、全く習ったことがないとか
小学生や中学生で辞めてしまった人たちはレベル的に
大勢の人の前で弾くストリートピアノやストリートエレクトーンや
パーティやラウンジでピアノを弾くということは到底無理なのです。
ピアノのレベルにもよりますが、過去の生徒さんも含めて
そういった活躍ができる人は音大ではなくても
みなさん最低高校生までとか普通大学に入ってもピアノを続けてこられていた方達でした。
●特技が何もない大人でいいですか?
どうですか?
ピアノを子供の頃の単なる習い事の一つと考えますか?
それとも
大人になってからも一人で好きな曲の楽譜を買ってきて弾けるようになれたらいいなと思いますか?
勉強とどうやって並行していくことができるかが課題。
答えはカンタンです。
忙しい時はペースダウンすればいいのです。
それまで複数の教材を並行してレッスンしていたならば
1,2冊に絞って淡々と練習していけばいいのです。
そんな時は完璧を求めないことです。
何もかも同時進行ではじめてそれらを全て終わらせてしまうと
残るのは学校の勉強だけになってしまいます。
勉強や友達との関係で悩んだとき、仕事で悩んだとき
それをほんの一瞬でも忘れることができる打ち込めるものを持っていますか?
何も特技がない、一生懸命にやって結果を出したということが一つもない
何も打ち込めるものがない。
中途半端に終わる人はこれから経験するすべてのことが中途半端になる傾向が高いのです。
ジャズをやる方には高学歴、偏差値が高い大学出身者が多い。
つまり勉強も音楽も努力を続けたから結果が出たのです。
結論
好きならば細く長く続けることが大切です。